Adobeは、Adobe Fontsの人気フォント「百千鳥」と「源ノ角ゴシック」の大幅なアップデートを実施し、併せて新しい欧文フォント「Chidori」をAdobe Originalsからリリースしたと発表した。これらのアップデートにより、日本語フォントの文字組みがより美しく改善され、デザイナーの表現力がさらに拡充される。
百千鳥フォントでは、拗音・促音(ちゃ、ちゅ、ちょ、っなど)の小書き文字の表示位置が見直され、文中でより適切なポジションに調整された。また、「メ」の2画目の形状調整と「を」のパスエラー修正により、より精密な文字デザインを実現している。一方、源ノ角ゴシックはUnicode URO and Extension Aに完全対応し、25の新しい文字コードに対応。さらにUnicode Version 16.0で追加された8つの標準化されたバリエーション配列(SVSes)にも対応した。
新たにリリースされた欧文フォント「Chidori」は、百千鳥フォントとの共同プロジェクトから生まれたバリアブルフォントだ。日本語との混植を前提としない設計により、太さや字幅のバリエーションをより広くカバーし、書体本来のダイナミックで精巧なデザインを活かすことができる。RomanとItalicの2スタイルで、各スタイルには30種類のプリセットインスタンスが用意されている。
Adobe Fontsで利用できる日本語フォントは現在1,000を超えるラインナップとなっており、全30,000種類のフォントがAdobe Creative Cloudの有償メンバーに追加料金なしで提供されている。今回のアップデートにより、デザインワークの質と効率がさらに向上することが期待される。
出典: Adobe Fontsの人気フォント「百千鳥」と「源ノ角ゴシック」がアップデート。さらにAdobe Originalsから欧文フォント「Chidori」をリリース