Microsoftは、同社のEdgeブラウザに人工知能を活用したブラウジング履歴検索機能を導入するテストを開始している。この新機能では、フレーズや同義語、さらにはスペルミスまでを認識して、ユーザーが以前に訪問したウェブサイトを簡単に見つけることができるようになる。
新機能を有効にすると、ユーザーが訪問したウェブサイトが拡張された検索結果として表示されるようになる。従来のような完全一致の検索ではなく、AIが文脈を理解し、異なる単語や表記ミスがあっても目的のウェブサイトを特定できる点が特徴だ。例えば、「ソーシャルメディア」を検索すると「Twitter」や「Facebook」などの関連サイトが表示される可能性がある。
この機能の最も重要な特徴は、プライバシー保護への配慮だ。ブラウジング履歴の解析は、ユーザーのデバ イス上で訓練されたローカルモデルによって実行される。つまり、ユーザーの閲覧履歴がMicrosoftのサーバーに送信されることはない。この仕様により、プライバシーを保護しながらも、AIの恩恵を受けることができる。
さらに、Edgeには新たにメディアセンター機能も追加されている。この機能により、異なるウェブサイトから複数のメディアソースを一元管理できるようになる。ピクチャーインピクチャーモードへの素早いアクセスや、Edge内で再生されている音楽、動画、その他の音声の制御が可能になる。これにより、複数のタブで同時にメディアコンテンツを利用する際の利便性が大幅に向上する。
これらのアップデートは現在、Edgeのベータ版で利用可能となっており、ユーザーからのフィードバックを通じて機能の改善が進められている。AIを活用したブラウジング体験の向上は、今後のウェブブラウザ発展において重要な分岐点となりそうだ。
出典: Microsoft Edge is testing AI-powered features for browsing history