MMD研究所と株式会社TeNが共同で実施した「消費者のWEBサイトの表示に関する調査」によると、スマートフォンでWEBサイトを利用する際に4割以上のユーザーが読み込みの遅さを経験していることが明らかになった。調査は20歳から69歳の男女10,000人を対象に2025年5月14日から16日の期間で実施された。
調査結果では、スマートフォンでWEBサイトを見る際に「読み込みが遅いと感じたことがある」と回答した人が43.0%に達した。読み込みが遅いと感じるWEBサイトのジャンルでは、「ニュース、メディアサイト」が30.2%で最も多く、「ECサイト(Amazonや楽天などの総合モール型)」が27.3%、「動画配信サービス」が17.6%と続いた。
WEBサイトの表示における我慢できる時間について調査したところ、71.3%のユ ーザーが「10秒以下」と回答した。特に「4秒から5秒程度」が27.3%で最も多く、ストレスを感じる時間も「10秒以下」が52.6%を占めた。この結果は、WEBサイトの読み込み速度が10秒以内であることがユーザー体験の重要な分岐点であることを示している。
WEBサイトの読み込みが遅いと感じるシチュエーションでは、「欲しい情報を探しているとき」「スキマ時間など、時間が限られているとき」「商品やサービスを比較、検討しているとき」が上位に挙げられた。また、実際にWEBサイトから離脱した経験があるユーザーは約4割に達し、離脱の理由として「ページの表示が遅かったから」「通信環境が悪くて表示されなかったから」「広告やポップアップが多くて煩わしかったから」が主な要因として挙げられた。
この調査結果は、WEBサイト運営者にとって表示速度の最適化が極めて重要であることを改めて示している。特にニュースサイトやECサイトでは、ユーザーの期待値が高く、読み込み速度の改善が直接的にユーザー体験の向上とコンバージョン率の改善につながる可能性が高い。LP表示速度改善ツール「LandingHub」を提供する株式会社TeNとの共同調査として実施されたこの研究は、デジタルマーケティング戦略における表示速度の重要性を定量的に裏付ける貴重なデータとなっている。
出典: 4割以上がWEBサイトの読み込みの遅さを経験 離脱経験は約4割、離脱の分かれ道は「10秒以内の表示」 離脱しやすいジャンルは「ニュース、メディアサイト」「EC」「ブログ、まとめサイト」