Adobeは、iPhone向けの新しいカメラアプリ「Project Indigo」をApp Storeでリリースした。このアプリは高度なコンピュテーショナルフォトグラフィー機能を搭載しており、プロレベルの写真撮影を可能にする。
Project Indigoの開発チームは、元GoogleのAndroidカメラアプリ担当者であるMarc Levoy氏が率いている。アプリの核心技術は、複数の画像を撮影し、それらを処理して一枚の高品質な写真に合成する機能だ。この処理により、ノイズの減少とダイナミックレンジの向上を実現している。
ユーザーは手動でフォーカス、シャッター速度、ISO、ホワイトバランスなどの設定を調整することで、画質をさらに向上させることができる。撮影モードは通常モードと夜間モードの2つが用意されており、夜間モードでは長時間露光オプションが利用できるため、創造的 なモーションブラー効果の撮影も可能だ。
デジタルズーム機能は、ウルトラ高解像度マルチフレーム技術によって強化されている。2倍を超えるズーム時には、手ブレによって生じる微細なオフセットを利用して複数の画像を撮影し、それらを組み合わせることで、より鮮明で明確な結果を生成する。
Project Indigoには、これまでAdobeのデスクトップエディターでのみ利用可能だった機能も搭載されている。AI Denoiseによるノイズ除去、ガラス越しの撮影時の反射除去機能、リアルタイムパラメータ表示(ヒストグラム、露出レベル、白飛び領域を示すゼブラストライプ)などが含まれる。
このアプリはiPhone 12 Pro以降のモデル、およびiPhone 14以降の全モデルに対応している。Adobeは最適なパフォーマンスを得るためにiPhone 15以降の使用を推奨している。なお、アプリの利用にAdobeアカウントは不要だ。
出典: Adobe unveils new app for professional photography on iPhone