
2021年末に誕生したテキスト通話アプリ「Jiffcy(ジフシー)」の注目度が上昇している。電話のように相手を呼び出した後、リアルタイムでテキストのやり取りをするというシンプルな機能性だが、「これまでにない体験ができる」としてα・Z世代を中心に利用者が増えているのだ。
2024年10月にはロゴ・アイコン・アプリデザインを刷新、かつ機能性をシンプルに絞り込むリブランディングを実施。2024年11月1日発売の「日経トレンディ2024年12月号」では、「2025年ヒット予測ベスト30」で10位にランクインしている。
同アプリを開発したのは2018年設立のスタートアップ「穴熊」で、 代表取締役CEO 西村成城氏が大学2年生の時に創業した。Jiffcyを開発した狙い、UX・UIのこだわりを西村氏に聞いた。
応答率75%、既読・未読スルーのないテキスト通話ができる
通話感覚のテキストコミュニケーションを提供するJiffcyは、実際に使ってみると、LINEをはじめとした従来のメッセージアプリとは感覚が異なることがわかる。その利用ステップは以下のとおりだ。
アプリを開く
会話したい相手を選んで発信する
相手が応答したらテキストでやり取りをする
Jiffcyの利用ステップは非常にシンプルだ
相手が応答すると画面にトークルームが現れ、テキストや画像でのコミュニケーションが可能となる。応答しなかった場合はトークルームが出現せず、やり取りができない。つまり、LINEでありがちな既読・未読スルーが起こらない仕様だ。
動画を見るとわかるように、過去の会話が画面上に表示されないため、今この瞬間の会話に集中しやすい(会話の終了後はテキスト通話の履歴が閲覧できる)。口頭のコミュニケーションをそのままテキストに置き換えたようなイメージで、打ち間違いさえも相手に見せるのは斬新だ。
「相手が打っているテキストが一文字ずつ表示される仕様は、没入感を高めたいためです。相手が応答したらトークルームが出現し、抜けたらトークルームが消滅する。そうしたUXに加えて、文字がリアルタイムで表示されることで、より通話の感覚に近づくと考えました」