私たちは「面倒くさいこと」が嫌いだ。 できることならなるべく早く、簡単に、苦労せず、欲しいものを手に入れたいと願っている。
しかし、実際私たちの脳内はこれと全く逆なのです。
今回は、そんな矛盾した脳の認知バイアスであるコントラフリーローディング効果(CFL) を上手く利用しているデザイン事例をご紹介します。
この記事を書いたデザイナー
Miyuki Horino
フリーランスのデザイナー/フォトグラファー。 グラフィックデザイナーとして6年勤務、ロゴ・パッケージ・書籍など幅広く携わり、自身で写真も撮り始める。 旅好きで各国を訪れながら興味関心であるデザインや社会問題を調査しています。
コントラフリーローディング効果とは?
まず、コントラフリーローディング効 果(CFL) について解説しましょう。
ある実験で、レバーを押すと食事がでてくる仕組みを学習させたマウスの前に、皿に入った餌とレバーを押すと出てくる仕組みを設けた餌の両方を同時に与えました。
すると、どちらも同じ餌にもかかわらず、マウスはレバーを押すと出る餌を選ぶのです。
何の努力もせずに手に入れる報酬よりも、苦労して手に入れる報酬の方を選択するこの結果は、イヌやサルなど多くの動物、また就学前の幼児に対して行っても同様の結果が得られました。
