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「心理学」に関連する記事一覧
- Article・2023.09.13シャルパンティエ効果とは? 人の知覚と物理的な世界にズレを生む心理現象シャルパンティエ効果とは?シャルパンテイエ効果(Charpentier effect)とは、”重さに対する感覚”が“見ための大きさ”に影響されて、体積が大きいものを軽く、小さいものを重いと感じてしまう心理的な錯覚のことです。たとえば同じ重さの大きな箱と小さな箱をそれぞれ持ち上げたとき、物理的に重さが等しい物であっても、私たちは視覚的に大きく見える箱のほうを軽く感じ、小さい箱のほうを重たく感じてしまいます。これは同じ質量の小さな物体と比較したときに大きな物体のほうの重さを過小評価してしまう、人の知
- Article・2023.09.04ゴルディロックス効果とは?真ん中の選択肢に人気が集中してしまう理由ゴルディロックス効果とは?多くの人が無意識のうちに真ん中の選択肢を選んでしまう傾向ゴルディロックス効果とは、選択肢が3つあった場合、多くの人が無意識のうちに真ん中の選択肢を選んでしまう傾向があるという心理現象のことです。たとえば同じ商品を異なる3つの価格帯で販売すると、真ん中の価格帯の商品が最もよく売れる傾向があります。1500円、1200円、980円と3つの価格のお弁当が並んでいたとしたら、いちばんよく出るのは真ん中の1200円になります。日本ではゴルディロックス効果は「松竹梅の法則」と呼ばれ
- Article・2023.09.04人が自分の能力を過大評価してしまうのは「平均以上効果」のせい?平均以上効果とは?自身を過大評価してしまう心理傾向平均以上効果とは、「自分は他の人と比べて平均以上である」と過大評価してしまう心理傾向をさします。別名「レイク・ウォビゴン効果」とも呼ばれています。この名前はアメリカの執筆家であるギャリソン・キーラが作品『レイク・ウォビゴンの人々』で描いた架空の村「レイク・ウォビゴン」の記述に由来しています。『レイク・ウォビゴンの人々』は、村の住民は容姿が平均以上の美男美女であり、彼らの子どもたちも平均以上に優れているなどの「錯覚した意識 をもっている」という設定の
- Article・2023.09.04対比効果とは?わざと売れにくい選択肢を生産する「捨て色」に見る応用例対比効果とは?比較対象が変わると、その評価や印象に変化が生じる現象対比効果とは、人がものごとを評価する際に、同じものでも比較対象が変わると、その評価や印象に変化が生じる現象のことです。たとえば同じ色でも、背景の色が違うと明るさや彩度が違って見えたり、同じ大きさのアイテムでも、周囲の比較物の大 きさが変われば相対的な見た目の大きさが異なって映ります。また猛暑の炎天下で冷たい飲みものを飲むと、気温と飲みものの対比でのどごしの冷たさがよりいっそう際立って感じられることがあるでしょう。それも対比効果のひと
- Article・2023.09.05代表性ヒューリスティックとは?典型的イメージによる認知のバイアスヒューリスティックは行動経 済学における意思決定理論ヒューリスティック(Heuristic)とは、コンピュータ・サイエンスではアルゴリズム、行動経済学では意思決定をするときの理論を意味する言葉です。人は選択や意思決定をするとき、自分の経験則にもとづいて直感的な確率論で答えを出そうとする傾向をもっています。ヒューリスティックには種類があり、中でも重用視されているのが代表性ヒューリスティック(Representativeness heuristic)です。順を追って説明しましょう。人間は決して合理的な
- Article・2023.06.12人は「損失を嫌う」心の法則、プロスペクト理論について行動経済学の基礎・プロスペクト理論とは? プロスペクト理論(Prospect theory)とは、「富をめぐる人の心理」について分析した意思決定理論で、行動経済学の基礎に位置づけられる有名な研究です。プロスペクトは英語で見込みや可能性を意味する言葉で、人は不確かなリスクのある状況下では利益や損失に対する意思決定に認知のバイアスがかかりやすくなることが指摘されています。私たちは「利益はできるだけ早く確定したい」と願う一方で、「損失は先送りしたい」と考える傾向をもっており、得をしたときよりも損をした
- Article・2023.09.11未完了のタスクが人の脳にもたらすツァイガルニク効果とは?ツァイガルニク効果の心理学的な背景 ツァイガルニク効果(Zeigarnik effect)とは、未完了のタスクが人の脳に強い関心を引き起こす現象のことをさします。人は自分が達成できた事柄より、達成できなかった事柄や中断した事柄のほうが記憶に残りやすい傾向をもっています。またあるタスクを完了する前にやめてしまった場合、タスクが頭の中に残り続けてそれを完了することが強く求められるというのです。この現象は発見した心理学者の名前にちなんで、ツァイガルニック効果、ゼイガルニク効果、ゼイガルニック効果と呼ば
- Article・2023.09.12心理的リアクタンスが教えてくれる、人が反発したくなるメカニズム心理的リアクタンスとは?心理的リアクタンス(Psychological reactance)とは、1966年にアメリカの心理学者であるジャック・ブレームが提唱した心理学理論で、人は自分が自由に選択できると思っていることに対して制限や強制をされてしまうと、抵抗や反発感情が生じる現象のことをさします。リアクタンスの語源は抵抗や反発を意味するリアクトという物理用語です。この現象にはどのような心理的な背景があるのでしょうか。人は生まれながらにして、自分の行動や選択は自分自身で決めたいという欲求をもってい
- Article・2023.05.19ヒトは苦労して手に入れたものに価値を感じる?コントラフリーローディング効果を利用したデザイン私たちは「面倒くさいこと」が嫌いだ。 できることならなるべく早く、簡単に、苦労せず、欲しいものを手に入れたいと願っている。しかし、実際私たちの脳内はこれと全く逆なのです。今回は、そんな矛盾した脳の認知バイアスであるコントラフリーローディング効果(CFL) を上手く利用しているデザイン事例をご紹介します。コントラフリーローディング効果とは?まず、コントラフリーローディング効果(CFL) について解説しましょう。ある実験で、レバーを押すと食事がでてくる仕組みを学習させたマウスの前に、皿に入った餌とレ