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「心理学」に関連する記事一覧
- Article・2024.08.19様々なものが顔に見えてしまう、シミュラクラ現象の原理シミュラクラ現象とは、逆三角形に配置された点や線など本来は顔ではないものが顔に見えてしまう現象です。人間は瞬時に顔を認識する能力に長けており、これは外敵を識別するための防衛本能のひとつであると考えられています。1976年7月25日にNASAが撮影した火星の地表写真には、人の顔のような外観をした岩が映っていたため火星人による人工物ではないかと騒がれたこともありました。人間は外敵を判断したり、相手の感情などを予測する目的で本能的に相手の目を見る習性をもっています。人や動物の目と口は逆三角形に配置され
- Article・2024.08.15オペラント条件づけとは?報酬や罰によって行動が変わるオペラント条件づけ(Operant conditioning)とは、報酬や罰に適応して自発的に目的の行動を増やしたり減らしたりする学習のことをさします。「Operant」は「自発的な」という意味をもつ英単語で、オペラント条件づけは行動主義心理学の基本的な理論のひとつでもあります。1800年代にアメリカの心理学者であるエドワード・ソーンダイクが初めて実験を行いました。その後1938年にアメリカの心理学者で行動分析学の創始者バラス・スキナーが、マウスやハトを用いて体系的な研究を開始しました。レバーを
- Article・2024.03.22マズローの欲求5段階説とは?分類の図解とビジネスでの活用事例紹介マズローの欲求5段階説は、心理学者アブラハム・マズローによって提唱された理論です。人間の 欲求を「生理的欲求」「安全の欲求」「社会的欲求」「承認欲求」「自己実現の欲求」の5段階に分けたもので、人々が生きていく上で感じる欲求やニーズが、特定の順序で満たされるという前提で考えられました。この欲求はピラミッド状になっており、低い階層の欲求が満たされることによって次の段階の欲求を求めるようになります。この理論を理解することで、人々の行動や心理背景を深く掴むことができ、ビジネスやマーケティングの現場でも有効
- Article・2024.02.21スノッブ効果とは?他人と被るのは嫌という心理が需要に与える影響スノッブ効果(snob effect)とは “他の人が持っているものと同じモノは欲しくない”という心理から、大勢の人が所有するモノに対して個人の購買意欲や需要が減少してしまうという現象です。主に行動経済学やマーケティングの領域で用いられている用語です。提唱したのは、アメリカの理論経済学者であるハーヴェイ・ライベンシュタインです。彼が1950年に発表した論文「消費者需要理論におけるバンドワゴン効果、スノッブ効果、及びヴェブレン効果(Bandwagon, Snob and Veblen Effect
- Article・2024.02.21心の奥に眠る「深層心理」とは?本音がわかるニューロマーケティング深層心理とは、心の表面上(表層心理)では気付かない、つまり無意識に存在する心理状態です。深層心理は自覚しづらく、心の奥底に存在するとされています。深層心理に関する研究や学問を「深層心理学」と呼びますが、この分野ではジークムント・フロイトやカール・グスタフ・ユングなどの研究者が活躍しました。彼らは、深層心理が人間の行動や決定に大きな影響を及ぼしているという発見をしたのです。この発見は、心理学の分野だけでなく、文学・哲学など多岐にわたる分野に大きな影響を与えました。深層心理と潜在意識は同じものだと思
- Article・2024.02.19ピーク・エンドの法則とは?ユーザーの記憶に残る具体的な事例を紹介ピーク・エンドの法則とは、人間がある出来事を記憶する際には、感情が大きく動いた「ピーク」と全体の終わり「エンド」が最も強く印象に残り、ほとんどそれらだけでその出来事の全体の印象が形作られるという法則です。1999年にダニエル・カーネマンが提唱しました。「終わりよければすべてよしの理論」ともいわれることがあります。ピーク・エンドの法則をうまくビジネスに活用すれば、顧客の記憶に残りやすくなり、良い印象を残すヒントとなりそうです。ちなみに、ピーク・エンドの法則はポジティブな印 象だけに当てはまる法則では
- Article・2024.02.16フレーミング効果で印象はガラッと変わる!効果的なマーケティング手法を解説フレーミング効果とは、同じ情報であっても表現の仕方が違うと、その情報にもとづいた受け手の意思決定内容が変わるといった認知バイアスのことです。損失を避けたいという心理的な傾向により、フレーミング効果の 認知バイアスが働きます。B J McNeil氏らが行った以下の研究を具体例としてあげてみましょう。被験者には、自分が肺がんにかかっていると想像してもらい、治療に「手術」と「放射線治療」のどちらかを選択してもらうという実験です。実験では、被験者を2つのグループに分け、それぞれのグループに「手術をした場合