
KA法とは?定性調査で得たデータをまとめる手法

KA法とは、定性調査で明らかにした顧客の声や行動・体験などの「質的データ」を分析・モデリングし、本質的なニーズやユーザーのインサイトを明らかにしていく手法です。UXデザインやUXリサーチの現場でよく活用されており、考案者の浅田 和実氏のイニシャルから命名されました。
主に、コンテクスチュアル・インクワイアリー(調査者が顧客の生活環境に調査しに出向き、行動観察を実施した上で文脈に応じてユーザーインタビューを実施する手法)や観察法などの、ユーザーの行動や背景の調査から得た定性情報をもとに、本質的なニーズを洗い出すために利用されます。
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■ KA法のポイント
分析の過程をさかのぼれる
KAカードを使うことで、モデリングの際に試行錯誤がしやすい
複数人で分析する時も議論を活性化させながら進めやすい
- KAカードとは?
- 定性調査で得た気づきを出来事ごとに整理するためのカードです。
KAカードは 「出来事・心の声・価値」の3つの枠を埋めることで完成します。
具体的なKAカードの記入方法は本記事内「KA法のやり方」にて詳しく説明しています。
「ユーザーの潜在ニーズを明らかにしたい」といった声がプロジェクトチーム内であるときは価値構造を明らかにすることがユーザーのニーズ理解に繋がるので、KA法や上位・下位分析法などを利用することが一般的です。インタビュー調査などから得た質的データから、特徴的な出来事をひとつずつKAカードに書き出して分析していくことで、どのような背景に基づいて分析されたかをいつでも振り返ることができるのもKA法の大きな特徴と言えるでしょう。