英国のLark Design Studioが手がけたEV充電ケーブルブランド「Wottz」のリブランドが注目を集めている。派手な仕掛けではなく、ロゴのなかにひそませた小さな一点にブランドの人格を宿らせた、抑制の効いた仕事だ。
その核心は、ブランド名「Wottz」の「tt」をつなぐ横棒に、稲妻のかたちを忍ばせたことにある。言われて初めて気づく類の細部で、AmazonやFedExのロゴに隠された図像と同じ発想である。電力を扱うブランドの本質を、声高に説明するのではなく、見る人が発見する喜びとして埋め込んでいる。
書体にはCentra No.1を採用し、Gill SansやJohnstonのNew Rail Alphabetといった英国の伝統的なフォントへの敬意をにじませた。ケーブルを想起させる幾何学的なディテールを随所にあしらい、工学的でありながら気品のある佇まいを与えている。配色は 従来のブルーを核として残しつつ、鮮烈なネオンイエローを加えた。無機質なトーンが支配的なこのカテゴリーで、確かな差異を生む選択だ。
アプローチ全体を貫くのは「装飾より抑制」の姿勢である。膨大なイラストシステムや分厚いガイドラインに頼るのではなく、ひとつの堅牢なコンセプトに identity を据える。フォークリフトや決済手段を示すミニマルなアイコン、配送車から読み取れる大胆なパッケージのワードマーク、コネクタ先端に施した控えめなエンボスの刻印まで、細部が一貫している。
クライアントは仕上がりを「英国的で工学的、それでいて人格がある」と評したという。ブランドの強さはヒーローアセットの華やかさではなく、雨に濡れたケーブルや梱包テープ、刺繍された小さなロゴといった地味な現場でどれだけ生き残れるかで測られる。規律ある一つのアイデアが、複数の装飾を凌駕することを示す好例といえる。
出典: This clever rebrand finds its entire personality in one tiny typographic flourish









