
画像からフォントを検索・特定する方法とは
デザインの参考画像やロゴ、街で見かけた看板、雑誌の見出し——「このフォント、名前は何だろう?」と気になった経験はありませんか。かつては経験と勘に頼るしかなかったフォントの特定も、いまでは画像をアップロードするだけで、AIが数秒で候補を提示してくれる時代になりました。
この記事では、画像からフォントを検索・特定する方法を、目的別に厳選したツールとあわせて解説します。欧文だけでなく日本語(和文)フォントの特定に強いサービスや、スマホのカメラでその場で調べられるアプリ、Webサイト上のフォントをクリックだけで判別できるブラウザ拡張まで、2026年時点で実用的な選択肢を整理しました。まずは基本の手順から見ていきましょう。
画像からフォントを検索する基本の手順
多くの画像フォント検索ツールは、次の3ステップで使えます。ツールごとに細部は異なりますが、流れはおおむね共通しています。
フォントを特定したい画像を用意する — 対象の文字がはっきり写った画像を準備します。スクリーンショットや写真でも構いません。
画像をアップロードし、文字部分を選択する — ツールに画像をアップロードすると、文字領域が自動で検出されます。うまく検出されない場合は、範囲を手動で指定します。
候補フォントの一覧から特定する — AIが類似度の高いフォント候補を提示します。似たフォントも並ぶため、字形(「a」「g」「や」などの特徴的な字)を見比べて絞り込みます。
精度は画像の解像度・コントラスト・文字の歪みの少なさに大きく左右されます。うまく特定できないときは、記事後半の「検索精度を上げるコツ」も参考にしてください。
AIで画像からフォントを検索する仕組みと精度
近年の画像フォント検索は、ディープラーニングによる文字認識が主流です。膨大なフォントデータを事前に学習させたAIが、アップロードされた画像内の字形を解析し、データベース上のフォントとの類似度を数値化して候補を並べます。画像解析AIの進化により、検索にかかる時間は平均1分以下、欧文であれば9割前後の精度で候補を提示できるツールも登場しています。
一方で、日本語(和文)フォントは字数が多く字形も複雑なため、欧文に比べると特定の難易度は高めです。和文を調べたい場合は、後述のLikeFontやモリサワ、フォントワークスのように日本語フォントに対応したサービスを選ぶことが、正確な結果への近道になります。
画像アップロードでフォント検索できるWebツール
まずは、ブラウザで画像をアップロードするだけで使えるWebツールを紹介します。インストール不要で、パソコン・スマホどちらからでも手軽に試せます。
Adobe Fonts|Adobeフォント内をビジュアル検索 PR

https://fonts.adobe.com/
『Adobe Fonts』は、Adobeが提供する数万書体のフォントサービスです。AIと機械学習を組み合わせたAdobe Senseiを活用し、フォント検索ページではアップロードした画像や、フォントの分類・見た目のイメージからも近いフォントを探せます。和文・欧文の両方に対応している点も強みです。
Adobe Fontsは検索だけでなく、Adobe Creative Cloudのライセンスがあればそのまま利用も可能です。アクティベートしたフォントはWebやデスクトップアプリで使えるため、特定から実制作までをシームレスにつなげられます。
What Font Is|画像から欧文フォントを高精度で特定

https://www.whatfontis.com/
「What Font Is」は、画像から欧文フォントを特定するためのWebアプリです。アップロードされた画像をもとに、AIが高い確率でフォントを特定し、識別後は60以上の類似フォントを提示。無料・有料それぞれのダウンロードや購入リンクも表示されます。
正確に特定するには、クリアな画像が必要です。低解像度だったり文字が歪んでいたりすると精度が下がるため、できるだけ鮮明な画像を用意しましょう。
WhatTheFont|世界最大級のフォントDBから特定

https://www.myfonts.com/pages/whatthefont
「WhatTheFont」は、MyFontsが提供する画像フォント特定サービスです。世界最大級のフォントコレクションとディープラーニングを活用し、画像内のフォントに近いものを見つけ出します。複数のフォントが含まれる画像でも、文字ごとに識別できるのが特徴です。
使い方は、画像をアップロードして識別したい文字をクリックするだけ。後述するiOS・Androidアプリを使えば、カメラで撮影した写真からそのまま検索できます。
LikeFont(ライクフォント)|日本語・中国語・漢字に強い無料ツール

https://www.likefont.com/
「LikeFont(ライクフォント)」は、画像からフォントを特定できる無料のWebサービス(スマホアプリ版もあり)です。日本語・中国語・韓国語・欧文に対応しており、とりわけ漢字を含む和文フォントの特定に強いのが最大の特徴。欧文中心の海外ツールでは苦手な日 本語のロゴや見出しも、候補を挙げてくれます。
画像をアップロードすると自動で文字をキャプチャし、AIが類似フォントを提示します。認識がずれた場合は文字を手動で修正できるため、複雑な字形でも精度を追い込めます。無料で使えるため、和文フォントを調べたいときにまず試したいツールです。
Morisawa Fonts|モリサワ書体をAI画像検索

https://morisawafonts.com/
「Morisawa Fonts」は、モリサワが提供する日本語フォントのサブスクリプションサービスです。近年、AIによる画像からのフォント検索機能が追加され、画像をアップロードするとモリサワ書体の中から近いフォントを提案してくれます。
モリサワは日本語の定番書体を多数擁するため、雑誌・広告・パッケージなどプロの制作物で使われる和文フォントを特定したい場面で頼りになります。利用には契約が必要ですが、特定したフォントをそのまま制作に使えるのは大きな利点です。
フォトからフォント検索|フォントワークスの和文フォントを検索

https://mojicity.jp/photokara/
「フォトからフォント検索」は、フォントワークスが運営する「MOJICITY」内のサービスで、画像をアップロードするだけで和文フォントを検索できます。認識対象は「フォントワークスLETS」の日本語フォントが中心で、LETSユーザーや、フォントワークス書体を使った制作物のフォント特定に適しています。
スマホ・カメラでフォント検索できるアプリ
外出先で気になったフォントは、スマホのカメラでその場で調べるのが便利です。
Adobe Express(旧Adobe Capture)|カメラで撮ってフォントを特定

https://www.adobe.com/express/
かつて単体アプリだった「Adobe Capture」は、現在は「Adobe Express」に統合されています。スマホのカメラで文字を撮影すると、画像内の文字を検出し、Adobe Fontsの中から類似するフォントを提案します。特定したフォントは、そのままAdobe Expressのデザイン制作やPhotoshop・Illustratorでの作業に活用できます。
無料で使い始められ、日常で見かけたインスピレーションをすぐ形にできる手軽さが魅力です。
WhatTheFont アプリ|撮影した写真から即検索
先に紹介したWhatTheFontには、iOS・Android向けのアプリもあります。カメラで撮影した看板やポスターの文字からその場でフォントを検索できるため、欧文フォントを外出先で調べたいときに便利です。
ブラウザ拡張でWebサイトのフォントを調べる
Webサイト上で使われているフォントは、画像にしなくてもブラウザ拡張で直接調べられます。「気になるWebサイトのフォントをすぐにチェックしたい」という用途に最適です。
WhatFont|クリックするだけでWebフォントを判別

https://www.chengyinliu.com/whatfont.html
「WhatFont」は、Webページ上のテキストをクリックするだけで、使われているフォント名・サイズ・行間・色などを表示してくれるChrome拡張機能です。画像アップロードの手間なく、閲覧中のサイトのフォントをその場で確認できます。
画像からの特定ツールと違い、対象は「Webページ上に表示されているテキスト」に限られますが、Webデザインの参考にする場面では最速の方法です。


【比較表】画像からフォント検索できるツール一覧
紹介したツールの特徴を、種別・言語対応・料金の観点でまとめました。目的に合わせて選ぶ際の参考にしてください。
検索精度を上げるコツ
画像からのフォント特定は、入力画像の質で結果が大きく変わります。うまく特定できないときは、以下を試してみてください。
高解像度・高コントラストの画像を使う — 文字の輪郭がはっきりしているほど認識精度が上がります。
1書体ずつ切り出す — 複数のフォントが混在していると精度が落ちるため、調べたい文字だけを切り出します。
文字の歪み・傾きを補正する — 斜めから撮った写真は、正面向きにトリミング・補正してからアップロードします。
特徴的な字で見比べる — 候補が複数出たら、「a」「g」「Q」「や」「あ」など字形の差が出やすい文字で絞り込みます。
和文は日本語対応ツールを使う — 欧文中心のツールで和文がヒットしないときは、LikeFontやモリサワ、フォントワークスを試します。
よくある質問(FAQ)
Q. 低解像度の画像でもフォントは特定できますか? A. 特定は可能ですが、精度は下がります。文字の輪郭がぼやけていると誤認識が増えるため、できるだけ鮮明な画像を用意し、必要に応じて拡大・コントラスト調整を行ってください。
Q. 日本語(和文)フォントも画像から調べられますか? A. 調べられます。ただし欧文より難易度が高いため、 日本語に対応したLikeFont、Morisawa Fonts、フォトからフォント検索(フォントワークス)などの利用がおすすめです。
Q. 完全に無料で使えるツールはありますか? A. はい。LikeFont、フォトからフォント検索、WhatFont(拡張機能)は無料で使えます。What FontやWhatTheFontも無料で検索でき、フォントの購入・ダウンロード時に費用が発生する場合があります。
Q. 特定したフォントを商用利用してもよいですか? A. フォントごとにライセンスが異なります。特定はあくまで「候補を知る」ためのもので、実際に使用する際は各フォントの利用規約(商用利用の可否・範囲)を必ず確認してください。
まとめ
本記事では、画像からフォントを検索・特定する方法を、Webツール・スマホアプリ・ブラウザ拡張の目的別に紹介しました。欧文なら高精度なWhat FontやWhatTheFont、和文ならLikeFontやモリサワ、フォントワークスといったように、調べたい言語と用途に合わせてツールを使い分けるのが、正確にフォントを特定するコツです。
なお、条件やイメージから使いた いフォントを「探す・選ぶ」方法については、別記事でまとめています。あわせて参考にしてください。
ロゴデザインに最適なフォントについては、以下の記事でまとめています。ロゴのフォントをお探しの方は、こちらもご確認ください。







