アクセシビリティの専門家Adrian Roselliが、「装飾画像(decorative images)なんて存在しない」とあえて断定的に主張する記事を公開した。すべての画像が常に意味を持つと言いたいのではなく、「装飾だから」と安易に片づけず、なぜその画像を置くのかを作り手に説明させたい、という問題提起だ。対象は、アイコンや操作UIではない「物語的な画像」に限っている。
画像は理由があって追加される、とRoselliは言う。雰囲気を伝えたい、テーマと結びつけたい——そうした意図があるなら、画像が見えない人にもその情報は役立つはずだ。一方、単に余白を埋めるためだけの画像は「レイアウトで解決すべき設計上の穴」であり、放置すれば見える人にだけ意図せぬメッセージを送ってしまう。
判断の助けとして、彼は2つの問いを示す。 ひとつは「その画像を消したら、気にする読者がいるか?」。いなければ消す、いれば装飾ではない。もうひとつは、やや露悪的だが「その画像をうんちの絵に差し替えても気にしないか?」。気にしないなら消す、気にするなら装飾ではない、というものだ。
さらに、W3C/WAIのaltテキスト決定木を下敷きにした判断手順も紹介される。画像に文字が含まれるか、リンクやボタンの中にあるか、意味を持つか——を順にたどり、「意味を持たない」と判断した画像だけを、前述の2つのテストにかける。どちらかを満たせば、それは装飾ではなく意味のある画像だ。
実務上の指針はシンプルだ。テストを通った不要な画像は削除し、余白はフィラー画像ではなくレイアウトで埋める。テストに引っかかった画像は意味のあるものとして、その目的や内容を伝えるaltを書く。グラフや複雑な情報は、画像だけに頼らずページ内のテキストでも提供する。「とりあえず装飾」で済ませない姿勢は、日本のWeb制作の現場でも見直す価値がある。









