Figmaは2025年10月、デザインツールとしてのアクセシビリティを大幅に向上させる15以上の新機能を発表した。これらのアップデートは、キーボード操作やスクリーンリーダーを使用するユーザーにとって、ファイルナビゲーションをより簡単で迅速、そして信頼性の高いものにすることを目的としている。
今回の更新では、Figma Designにおけるキーボード操作の拡張が中心となっている。表、ステッカー、投票、マーカーの編集機能がキーボードだけで完結できるようになり、マウスを使わずにデザイン作業を進めることが可能となった。また、スクリーンリーダー対応も強化され、ARIA属性の適切な実装により、視覚に頼らないユーザーでもインターフェースの状態や構造を正確に理解できるようになった。
さらに、 視覚的なアクセシビリティ向上の一環として、ハイコントラストモードが新たに追加された。この機能により、視覚障害を持つユーザーや低照度環境で作業するユーザーにとって、インターフェースの可視性が大幅に改善される。加えて、Figma Sitesでは、デザイナーがアクセシビリティに配慮したウェブサイトを構築するための専用ツールが導入され、HTMLのセマンティック構造やスクリーンリーダー対応を容易に実装できるようになった。
これらのアップデートは、Figmaが単なるデザインツールとしてだけでなく、インクルーシブなデジタル環境の構築を支援するプラットフォームへと進化していることを示している。キーボードやスクリーンリーダーを主要な操作手段とするユーザーにとって、デザインプロセスへの参加障壁が大幅に低減されることが期待される。また、FigJamやSlidesといった他のFigma製品群にも同様のアクセシビリティ機能が順次展開されており、Figmaエコシステム全体でインクルーシブなコラボレーション環境が整備されつつある。
今回の発表は、デザイン業界全体においてアクセシビリティへの意識を高める重要な転換点となる可能性がある。主要なデザインツールがアクセシビリティ機能を標準装備することで、デザイナーは自然とインクルーシブデザインの実践を学び、結果として最終的なプロダクトのアクセシビリティ向上にもつながることが期待される。





