Nielsen Norman Groupが、AIを活用したUI生成の2つのアプローチ「GenUI(Generative UI)」と「バイブコーディング(Vibe Coding)」の根本的な違いを解説した。両者は似て見えるが、デザインの主体と責任の所在が大きく異なる。
GenUIは「AIシステムが視覚的・インタラクティブな要素を生成すべきと判断し、自ら設計を行う」アプローチである。ユーザーが明示的に要求しなくても、テキスト応答よりもインタラクティブなコンポーネントが適切と判断した場合にUIを自律的に生成する。一方バイブコーディングは「ユーザーが欲しいものを記述し、AIがそれを構築する」モデルで、Karpathyが提唱した概念である。
この違いは失敗のパターンにも表れる。バイブコーディングの失敗は実行の問題(壊れた機能、仕様との不一致)であるのに対し、GenUIの失敗は判断の問題(不適切なコンポーネント選択、タイミングの誤り)である。評価基準も異なり、バイブコーディングはユーザーの意図との一致度で測られるが、GenUIはタスク完了率やユーザー満足度といった従来のUI評価指標が必要となる。
NNGroupは数百のユーザーリサーチセッションの経験から「ほとんどの人はデジタルプロダクトに何を求めているか特定し言語化することが苦手」と指摘する。バイブコーディングはアプリやダッシュボードの概念で思考できるユーザーを前提とするが、GenUIはその障壁を排除し、より広い層に恩恵をもたらす。既存の専門ソフトウェアが持つ数年にわたるリサーチと改良の蓄積は、その場限りのプロンプトでは再現できないという点も重要な指摘である。









