UI/UXデザイン

UXに代わる新しい呼び名は現れなかった:604人調査が示す職種名の現在地

2026.08.03編集部
UXに代わる新しい呼び名は現れなかった:604人調査が示す職種名の現在地

「UX」という呼び名はもう古いのではないか——そんな議論が絶えないなか、Nielsen Norman Group(NN/g)のレイチェル・バナワが、この問いに調査で答えを出している。結論は明快だ。UXに取って代わる新しい呼称は、いまのところ現れていない。

調査は2026年4月、世界の技術・デザイン職604人を対象に行われた。工夫されているのは質問の仕方だ。「UX」という言葉を出さずに仕事の定義だけを提示し、その領域を自由に名づけてもらう間接的な手法をとった。先入観を排し、人々が本当に使う言葉を引き出す狙いである。

結果、回答の約70%が「UX」に関連する言葉を含み、「UX」単独でも47.8%を占めた。「user」が22.4%、「user experience」が10.8%と続く。対抗馬は振るわず、「experience design」はわずか4件、「human(human-centered designの意)」は5件にとどまった。UXの浸透度に迫る言葉は存在しなかった。

興味深いのは、職種による言葉の揺れだ。プロダクトマネージャーの38%、プロダクトデザイナーの27%が「product」を用いたのに対し、UX実務家では10%にとどまった。立場によって好まれる呼び名が異なる——名称の断片化は、この役割ごとの温度差に根ざしているといえる。

筆者は「いま新たな包括的名称を採用する妥当性は見当たらない」と結論づける。名前を変える労力を割くより、UXリーダーは自らの仕事が組織の成果にどうつながるかを示し、価値を証明することに注力すべきだという。呼称論争に揺れる日本のデザイン組織にとっても、足元を見直すうえで示唆に富む調査である。

出典: No New Name Has Replaced "UX"

UI/UXデザイン
Meta

最新のニュース

Latest News

  • 「MarkeZine」と「DIME」、ヒットの理由に迫る共同YouTube「@HitZine」開設
    「MarkeZine」と「DIME」、ヒットの理由に迫る共同YouTube「@HitZine」開設
  • 「装飾画像」なんて存在しない。アクセシビリティから考える画像とalt
    「装飾画像」なんて存在しない。アクセシビリティから考える画像とalt
  • 「ポートフォリオの死」。AIが磨きをコモディティ化した時代に問われる見せ方
    キャリア・2026.10.14
    「ポートフォリオの死」。AIが磨きをコモディティ化した時代に問われる見せ方
  • Microsoft、ミケランジェロに着想した新セリフ書体「Michelangelus」を公開
    Microsoft、ミケランジェロに着想した新セリフ書体「Michelangelus」を公開

デジタルデザインの最新情報をお届け!

unprintedのメールマガジンにご登録いただくと、デジタルデザインの最新情報をメールで受け取ることができます。今までに配信したバックナンバーも公開中!

※登録ボタンを押すと利用規約に同意されたものとします。