
記憶とは?情報を保管してのちに思い出す機能
記憶とは、過去の経験や取り入れた情報を一度脳内の貯蔵庫に保管して、のちにそれを思い出す機能のことです。記憶はヒトに限らず生物がもつ基本的な働きで、広い意味でいえば私たちの日常生活の中で記憶に関わりのない活動はほとんどありません。たとえば日常生活を送るためのルーティーンや、自分が誰で何をしている人なのかという自己に対する認識など、過去の記憶に支えられた行動や認知は数多くあります。また記憶することで経験を対策として活かすことができるため、学習とも深いつながりをもっています。
生理学的にみれば記憶は大脳皮質が司る 「情報の保存処理機能」のひとつであり、私たちは記憶のおかげで大量の情報を保持したり整理することができています。ヒトがもつ記憶の機能を大まかに分けると、「認知記憶」と「運動記憶」の2つに分類されます。認知記憶とは、脳の記憶中枢である海馬を介してものごとを覚えるという記憶です。運動機能は身体の動かし方を覚える記憶で、海馬とは無関係な記憶です。ここでは認知記憶について説明します。
- 認知記憶と運動記憶
- 認知記憶 = 脳の記憶中枢である海馬を介してものごとを覚える記憶
運動記憶 = 海馬とは無関係な身体の動かし方を覚える記憶
記憶のメカニズムをわかりやすく図解
では私たちが何かを覚えるときに、脳の中ではどのようなことが起きているのでしょうか。そのメカニズムを下記のチャートで説明します。
