新着のデザイン関連ニュース
デザインツールやプロダクトのアップデート情報など、デジタルデザインに関する国内外の最新ニュースを配信しています。
「装飾画像」なんて存在しない。アクセシビリティから考える画像とaltアクセシビリティの専門家Adrian Roselliが、「装飾画像(decorative images)なんて存在しない」とあえて断定的に主張する記事を公開した。すべての画像が常に意味を持つと言いたいのではなく、「装飾だから」と安易に片づけず、なぜその画像を置くのかを作り手に説明させたい、という問題提起だ。対象は、アイコンや操作UIではない「物語的な画像」に限っている。 画像は理由があって追加される、とRoselliは言う。雰囲気を伝えたい、テーマと結びつけたい——そうした意
「ポートフォリオの死」。AIが磨きをコモディティ化した時代に問われる見せ方Web Designer Depotが、「ポートフォリオの死」という刺激的なタイトルで、磨き上げた作品集が採用の決め手になる時代は終わりつつあると論じている。生成AIが説得力のあるモックアップやコード、ケーススタディを短時間で量産できるようになり、完璧な仕上がりはもはやスキルの証明にならない、という問題提起だ。 価値が下がる理由は3つ挙げられる。第一に、AIによって「磨き」がコモディティ化し、完璧な作品はむしろ「機械が作ったのでは」と疑われる。第二に、人気の求人には数千件の応
Microsoft、ミケランジェロに着想した新セリフ書体「Michelangelus」を公開Microsoftが、ミケランジェロの筆跡や手稿、建築から着想した新しいセリフ書体「Michelangelus」を公開した。regular・italic・bold・bold italicの4スタイルで2,000を超えるグリフを備え、すでにダウンロード可能。年内にはWordやPowerPoint、ExcelなどMicrosoft 365アプリにも搭載される予定だ。 この書体は、サン・ピエトロ大聖堂の献堂400周年を記念し、同大聖堂の造営維持組織Fabbrica di San P
AIがAdobeの主要アプリを無料でクローン。デザインソフトの「Napsterの瞬間」かCreative Boomが、デザインソフトの「Napsterの瞬間」になりうる動きを報じている。開発者Brandon Thomasが、Photoshop・Illustrator・Premiere・Lightroom・After Effects・InDesign・Acrobat Proを模した7つのアプリ群「ArtCraft」を、無料・オープンソースで公開したのだ。 Thomasはこれらを、AnthropicのAIモデル「Claude Opus 5.5」を使って作ったという。
McLaren、ワードマークを刷新。創業者の実家のガレージの看板から着想McLarenが、ブランドアイデンティティを刷新した。全面的な作り替えではなく「進化」と位置づけられた今回の中心は、新しいワードマークだ。McLaren AutomotiveとMcLaren Racingの両部門——市販車、F1、IndyCar、WEC——にわたって、統一して用いられる。 新しいワードマークが着想源とするのは、ニュージーランド・オークランドのレミュエラにあった、McLaren家のガソリンスタンドの手描き看板である。創業者Bruce McLarenの両親Les
AIエージェントに渡すコンテキストは3種類。NN/gが示すグローバル・ローカル・アンビエントNielsen Norman Group(NN/g)が、AIエージェントを使いこなす人々への調査から、エージェントに与えるコンテキストは3種類に整理できると提示した。グローバル・ローカル・アンビエントという役割の違いが、情報をどこに置き、どう連携させるかを決めるという考え方だ。 グローバルコンテキストは、複数のやり取りをまたいで持続し、エージェントの基本的な振る舞いを形づくる土台である。ユーザープロフィールや品質基準のテンプレート、どこまでを自動で進めどこから承認を求めるかと
1973年生まれの奇妙な書体「Clippy」が復活。左右に揺れる可変フォントとして蘇る1973年に生まれた風変わりな書体が、いまの時代にこそ似合う姿で蘇った。Ad Wernerによる「Paperclip Contour」を下敷きにしたディスプレイ書体「Clippy」だ。丸くループを描く字形が特徴で、名前のとおりゼムクリップのようなかたちを思わせる。 復刻を手がけたのは、タイプデザイナーのTor Weibull。Kanon Foundryを通じて、オリジナルを本格的な可変 フォントファミリーへと拡張した。可変フォント技術によって、文字は直立と斜体のあいだを行き来し
「アプリを入れて」はもう要らない。Webの「クリックして開くだけ」という強さWeb Designer DepotのSimon Sterneが、「誰もあなたのアプリを欲しがっていない」という挑発的なタイトルで、ネイティブアプリのインストールを執拗に促す風潮に疑問を投げかけている。すでに機能するモバイルサイトがあるのに、なぜ多くの サービスは「アプリで開く」を迫るのか——その動機と是非を問う論考だ。 Sterneが対置するのは、Webの根本的な軽さである。「クリックして、読み込んで、終わり」。インストールも、アップデートも、権限の許可も、長期的なコミットメ
コンテナクエリはメディアクエリの代わりではない。コンポーネント時代のCSS設計広くブラウザに対応しているにもかかわらず、CSSのコンテナクエリはいまだ使われず、し ばしば誤解されている。Smashing Magazineの記事は、メディアクエリとの違いと使い分けをあらためて整理している。 両者は見る方向が逆である。メディアクエリはビューポートを外側から見て「画面はどれくらい広いか」を問う、マクロなレイアウトのための仕組みだ。対してコンテナクエリは、要素が置かれた文脈で「この要素にはどれだけの余地があるか」を内側から見る、マイクロなレイアウトのための仕組み
Adobe、Photoshop ElementsをAIで刷新。生成拡張 ・AIアップスケール・自然言語アシスタントを搭載Adobeが、写真編集ソフト「Photoshop Elements」の新バージョンにAI機能を大きく取り込む。目玉となるのは、生成拡張(Generative Expand)、生成アップスケール、そしてベータ版の自然言語AIアシスタントの3つだ。 生成拡張は、画像の外側へ境界を広げ、追加された余白をAIが文脈に合わせて自動で埋める機能である。異なるアスペクト比やバナーサイズに合わせるとき、重要な部分を切り落とさずに調整できる。生成アップスケールは低解像度の画像のディテールを補っ
Figma、AIにプラグインを作らせる新機能。探す時代から「その場で作る」時代へFigmaが、ほしいプラグインをAIに作らせる新機能を発表した。マーケットプレイスで最適なプラグインを探し回る従来のワークフローに代わり、やりたいことを自然な言葉で説明するだけで、動作するプラグインのコードをAIエージェントが生成する。 使い方はシンプルだ。コードの知識がなくても、実現したいツールをプレーンな言葉で記述すれば、エージェントがコードを書き上げる。生成結果はその場でテストでき、追加のプロンプトで反復的に調整していける。同じ仕組みは、大理石・炎・水といったプロシージ
Canva、プロ向け統合スイート「ProSuite」を発表。Affinity・Cavalryは無料のまま100超の新機能Canvaが、プロのデザイナー向けの統合デザインプラットフォーム「ProSuite」を発表した。これまで個別に提供されてきたAffinity(デザイン・写真編集・レイアウト)、Cavalry(モーショングラフィックス)、Flourish(データビジュアライゼーション)、Leonardo(AI画像生成)の4つを一つのエコシステムに束ね、100を超える新機能を加えたものだ。 注目すべきは、AffinityとCavalryの中核機能が引き続き無料で使える点である。ProSuite自
「一人のためのソフトウェア」が現実に:AIが個人開発のコストを崖から落としたデザイナーのAdam Waxmanが、「一人のためのソフトウェア(Software for one)」という考え方を綴ったエッセイが注目を集めている。大衆市場ではなく、自分自身や身近な数人のためだけに作られたアプリ——彼はそれを、チェーン店の料理ではなく「家庭料理」にたとえる。特定の誰かのニーズやデータに合わせて仕立てられた道具のことだ。 出発点として引かれるのは、作家のRobin Sloanが2020年に家族向けのメッセージアプリ「BoopSnoop」を作った逸話だ。使うの
「後始末の時代」のUX:AIが速く作りすぎる現場でデザイナーが担う役割Nielsen Norman Groupが、AI時代のUXが直面する新しい局面を「後始末の時代(The Custodial Era of UX)」と名づけた記事を公開した。AIによって設計やプロトタイプ、機能の生産は一気に速くなったが、その良し悪しを見極めるUXの評価が追いつかない。結果として、検証されないまま出荷された成果物の「後始末」をUXが引き受けることになる、という問題提起である。 記事が指摘する核心は、生産が評価よりも安くなったという逆転だ。AIを使えば午後のうちに
「バービー」から中世写本まで:テディ・ブランクスのタイトルデザインという仕事It's Nice Thatが、映画のタイトルシーケンスを数多く手がけるデザイナー、テディ・ブランクスの仕事を掘り下げている。ブランクスは2009年にブルックリンでグラフィックデザインスタジオ「Chips」を共同設立した人物で、オバーリン大学時代にレナ・ダンハムの短編映画のタイトルを手がけたことがキャリアの出発点になった。以降、話題作のオープニングを次々と担当している。 『バービー』(2023年)では、マテル社の高解像度パッケージスキャンを一つひとつ手作業で切り抜いてアニメー
2026年8月の注目新書体:セリフからグロテスクまで8つの最新フォントCreative Boomが、この夏にリリースされた注目の新書体をまとめて紹介している。歴史的な書体の再解釈から個性重視のサンセリフまで、次のプロジェクトの引き出しになりそうな8つの書体が取り上げられた。 セリフ・スラブ系では、18世紀のトランジショナル体に着想を得たSoftdrive Foundryの「Lingo」が目を引く。12スタイルを備え、一部の文字に施された特徴的な「ドロップ」によって、可読性と表現力を両立する。The Designers Foundryの「Resa
BlenderとThree.jsを往復する:AIとMCPで3D制作ワークフローを効率化3DアーティストのAndrew WoanがCodropsに寄稿した記事が、AI・Blender・Blender MCP・Three.jsを組み合わせてWeb向け3D制作を加速させる実践的な工夫をまとめている。中心となる発想は、AIエージェントにBlender側の作業を自動化させつつ、その結果をThree.jsのコードと同期させ続けることだ。手作業の往復で生じる摩擦を減らし、制作のテンポを保つことを狙う。 まず土台となるのが自動化と統合だ。Blenderのカスタムアドオンを作り
WordPress 7.0、PHPだけでブロックが作れる:Reactもビルドも不要にブロックがWordPressのコアに登場してから7年半、ついにReactもビルド環境も使わずにブロックを作れる仕組みが導入された。CSSTricksでFränk Kleinが解説したところによると、WordPress 7.0は「PHPだけでブロックを登録できる」新しい手法を用意する。これまでブロックはPHPとJavaScriptの二重登録が必要で、それが多くの制作者にとって参入障壁になっていた。 仕組みの中心はブロックのsupports設定に加わったautoRegisterフ
フォントの「グレード」という発想:レイアウトを崩さず環境ごとの見え方を揃えるタイポグラファーのElliot Jay Stocksが、書体の「グレード(grade)」という軸について解説する論考をAdobe Designブログに寄稿した。文字は必ずしも理想的な条件下に置かれるわけではない。インクは滲み、スクリーンは光を放ち、ある文脈では完璧に見えた字形が別の文脈では鈍重に感じられる。グレードとは、周囲の条件が変わっても文字が同じ印象を保てるように、そうした差を吸収するための仕組みだ。 一見するとグレードはウェイト(太さ)と似ている。しかし両者の目的は正
「FigmaはもうDreamweaverだ」:完璧なキャンバスがデザイナーから奪うものWeb Designer DepotのNoah Davisが、Figmaを2000年代初頭のMacromedia Dreamweaverになぞらえる挑発的な論考を発表した。かつてDreamweaverは、ドラッグ&ドロップの視覚的操作によって「HTMLやCSSを知らなくてもWebが作れる」と一世代のデザイナーに信じ込ませた。Davisは、Figmaの美しいキャンバスもまた同じ幻想を生んでいると指摘する。静的で心地よいキャンバスの中に閉じこもることで、現代のデザイナーは実際のW
CMS連動のテスティモニアル・ヒーロー:GSAPタイムラインで作る動く「お客様の声」顧客の声(テスティモニアル)を並べたヒーローセクションは、多くのサイトで見かける定番の構成だ。しかし静的に並べるだけでは印象に残りにくい。CodropsのJonas Arlethが、GSAPのタイムラインとCMSデータを組み合わせ、動きと手作りの質感を両立させたテスティモニアル・ヒーローの構築手法を解説している。WebflowのDesignerを土台に、カウンター、コラージュのグリッド、アニメーションの3つを段階的に作り込む内容だ。 まず目を引くのが、スロットマシン風の数字カ
生成AIは「平均」を返すだけ:D&ADが警告する創造業界の静かな空洞化デザインとアドバタイジングの国際的な非営利団体D&ADが、生成AIと創造性に関する報告書を公開した。30カ国のクリエイティブリーダー197人へのインタビューと、1万件を超えるアワード応募作品の分析にも とづく内容で、その論調は楽観とはほど遠い。Creative BoomのTom Mayが要点を伝えている。報告書が突きつけるのは、生成AIは新しい何かを生み出すのではなく、すでに存在するものを「平均化」しているにすぎない、という指摘だ。 象徴的な例が挙げられている。モデルに「ケチャ
「システム」を含む3択は要らない:ダークモード切り替えは2状態で十分という提言多くのWebサイトが備えるダークモードの切り替えUIは、「ライト」「ダーク」「システム」という3つの選択肢を並べるのが定番になっている。しかしCSSの専門家Lea Verouは、この3択は過剰であり、2状態で十分だと主張する。CSSTricksのGeoff Grahamがその議論を紹介している。要点はシンプルだ。同じ目的を、より少ないUIで達成できるなら、そのほうが良い。 Verouの提案の核心は、常にすべての選択肢を見せる必要はない、という点にある。ユーザーの環境設定(OS
AIツールは本当に役立つか:PROVEフレームワークで一つずつ検証する「みんなが使っているから」という理由でAIツールを導入する。そんな空気に流されがちな現場に向けて、Nielsen Norman GroupのCaleb Sponheimが「PROVE」という軽量な評価フレームワークを提案している。ひとつのツールを、ひとつのタスクに対して検証し、後から自分で説明できる暫定的な判断を下す、という考え方だ。導入圧力そのものは、そのツールが役立つ証拠にはならない、というのが論の出発点である。 PROVEは五つの観点の頭文字からなる。まず「Proble