連載記事
デザインに役立つ心理学入門
人の行動を変えることがデザインの目的であるとすれば、人間の心理や行動の傾向を理解することはデザイナーにとって大きな武器になるのではないでしょうか?「デザインに役立つ心理学入門」は、行動心理学・認知心理学の概念を紹介する連載企画です。
- アンダーマイニング効果とは?生物学的根拠やその重要性、ユーザー調査への活用アンダーマイニング効果とは? アンダーマイニング効果とは、やりがいや楽しさといった内発的な動機づけが、報酬などの外発的な 動機づけを与えられることによって、逆に低下してしまうという現象をさします。UXデザインのプロセスにおいて、ユーザーの価値観や本音を把握するための「ユーザーインタビュー」を効果的に行いたいときに大きく影響しそうな心理です。教育心理学や認知心理学を専門とする、村山 航教授(イギリス・レディング大学)の論文「労働の動機づけにおける金銭的報酬と非金銭的報酬の役割」に
- 単純接触効果とは? 好意が高まる要因や注意点、事例紹介単純接触効果とは? 単純接触効果とは、1968年にアメリカの社会心理学者であるロバート・ザ イアンスが提唱した、「同じものに対して単純に何度もくり返し接触を重ねることでその対象に対する好意的な態度が形成される現象」のことです。彼の名前にちなんだ「ザイアンス効果」という名称で目や耳にしたことがある方もいるかもしれません。単純接触効果は、これまで心理学の領域で多くの研究が蓄積されてきました。認知心理学を専門とする北九州市立大学の松田 憲教授によれば、その定義は以下のとおりです。 刺
- ダンバー数とは?ダンバー数の法則論争とSNSでの研究事例ダンバー数の法則とは? ダンバー数の法則とは、イギリスの進化人類学者 のロビン・ダンバー氏が、著書の「How Many Friends Does One Person Need?(人は何人の友人が必要か?)」の中で提唱した、人が親密な人間関係を維持できる人数(知り合いであり社会的接触を保持している人数)の上限に関する尺度です。人類学や進化心理学、統計学や企業経営などの分野でも研究対象として注目されています。 ダンバー数の法則は、オックスフォード大学の認知・進化人類学研究所所長で
- シミュラクラ現象とは?パレイドリアとの違いや商品パッケージに関する研究シミュラクラ現象とは? シミュラ クラ現象とは、逆三角形に配置された点や線など本来は顔ではないものが顔に見えてしまう現象です。人間は瞬時に顔を認識する能力に長けており、これは外敵を識別するための防衛本能のひとつであると考えられています。 1976年7月25日にNASAが撮影した火星の地表写真には、人の顔のような外観をした岩が映っていたため火星人による人工物ではないかと騒がれたこともありました。人間は外敵を判断したり、相手の感情などを予測する目的で本能的に相手の目を見る習性をもっ
- パレイドリアとは?マーケティングや画像認識への応用パレイドリアとは? パレイドリア(Pareidolia)とは、視覚刺激や聴覚刺激を受け取ったときに、自分がふだんからよく知っているものが見えたり思い浮かべてしまうという知覚現象をさします。パレイドリアには複数の種類があり、空に浮かぶ雲の形から動物や何かの物体を思い浮かべたり、月の表面の凹凸にウサギが見えたり、イタリアの地図がブーツに見えてしまう場合などがあり、それらは視覚的なパレイドリア現象によるものだとされています。 パレイドリアの例 またポピュラー音楽における曲を逆再生し
- 保有効果とは?行動経済学者による実験を紹介保有効果とは? 保有効果(Endowment effect)とは、自分の所有物を実際の 価値よりも高く見積もったり高い評価をしてしまうことで所有する前とあとでモノに対する価値観が変わってしまう心理をさします。いわゆるバイアスのひとつという位置づけです。アメリカの経済学者リチャード・H・セイラーが提唱した概念で、人は自分がすでに所有しているものを高く見積もる傾向をもっていることを指摘しました。 保有効果の検証実験としては、同じくアメリカの行動経済学者ダニエル・カーネマンが行ったマ
- 現状維持バイアスとは?ほかにもある認知バイアス、活用アドバイスイノベーションを妨げる現状維持バイアスとは? 現状維持バイアス(Status quo bias)とは、アメリカの経済学者リチャード・ゼックハウザーとウィリアム・サミュエルソンが提唱した理論で、未知のものや変化を受け入れずに、現状の安定した状態を「損失」するリスクを回避しようという心理が働くことです。 私たちが社会の中で適応していくためには、さまざまな場面でその場に適した意思決定を行い、それにもとづく行動を選択していくことが大切になります。しかしときには合理的な意思決定とは異な
- 現在バイアスとは?例をもとに現在バイアスが影響する事例を紹介現在バイアスとは? 現在バイアス(Present bias)とは、アメリカの行動経済学者ダニエル・カーネマンが提唱した、「人は目の前にあることがらを過大評価してしまう」という概念のことです。現在バイアスが働くとどうしても、「今この瞬間の利益」に重きを置いてしまうため、人は少し先の未来の利益に対して適切な評価ができなくなり、将来の大きな利益よりも目の前の小さな利益を優先してしまいます。 現在バイアスの例 カーネマンはイスラエルの心理学者、エイモス・トヴァスキーとともに1979年
- 後知恵バイアスとは?2つの実験の事例を紹介後知恵バイアスとは? 人の判断力は、 問題の本質とは関係のない情報を見聞きすることで偏った考えや先入観が生まれて、それに左右されてしまう傾向があります。その合理的ではない判断を招いてしまう認知の偏りのことを、心理学では認知のバイアスと呼んでいます。 後知恵バイアス(Hindsight bias)とは、何か出来事が起きたあとに「自分は最初からわかっていた」と、初めから結果を予測していたかのように記憶を書き換えてしまう認知の偏りのことで、人が陥りやすいバイアスのひとつです。 後知恵
- フットインザドアとは?説得的コミュニケーションの使い方フット・イン・ザ・ドア・テクニックとは? フット・イン・ザ・ドア・テクニックとは、相手の同意を得たいときにはまず最初に「相手に受け入れてもらえそうな控えめな依頼」から始めることで「あとからする本当に承諾してほしい大きな依頼」が受け入れられる可能性を高めるというテクニックです。 人は最初に小さな要請を承諾してしまうと、2番目の要請を断りにくくなるという心理が働きます。日本語では段階的要請法とも呼ばれています。まずはドアの内側に靴先だけ入れてみる。靴先を中に入れたら、靴先を起点に
- オペラント条件づけとは?報酬や罰によって行動が変わるオペラント条件づけとは? オペラント条件づけ(Operant conditioning)とは、報酬や罰に適応して自発的に目的の行動を増やしたり減らしたりする学習のことをさします。「Operant」は「自発的な」という意味をもつ英単語で、オペラント条件づけは行動主義心理学の基本的な理論のひとつでもあります。1800年代にアメリカの心理学者であるエドワード・ソーンダイクが初めて実験を行いました。その後1938年にアメリカの心理学者で行動分析学の創始者バラス・スキナーが、マウスやハ
- 文脈効果とは?事例と日常生活への応用法の紹介文脈効果とは? 文脈効果(Context Effect)とは、ある情報の前後の状況やつながりによって、その意味合いが変化してしまう現象のことをさします。人の脳は、外界からもたらされる多くの情報や刺激を取り入れて瞬間的にその意味を判断したり、状況にふさわしい行動を起こすメカニズムを備えています。脳の情報処理のひとつである文脈=コンテクスト効果は、認知心理学の中で扱われている心理効果のひとつです。 また、文脈効果は文章の意味を捉えるときだけでなく、知覚や言語、認知、記憶、意思決定
- プレグナンツの法則とは?実験の事例を含めて解説プレグナンツの法則とは? プレグナンツの法則(Law of prägnanz)とは、チェコ出身のドイツの心理学者であるマックス・ヴェルトハイマーが体系化した人間の知覚現象における傾向です。プレグナンツはドイツ語で「簡潔さ」という意味をもち、ヴェルトハイマーは「人はモノを見るときに無意識のうちにまとまりをもったものとして知覚する傾向をもっている」と定義しています。プレグナンツの法則はゲシュタルトの法則の流れをくむ概念のひとつであり、代表的なものに近接の法則、類同の法則、閉合の法
- ザイアンスの法則とは?接触回数が増えるだけで好感度が上がる不思議ザイアンスの法則とは? ザイアンスの法則とは、1968年にアメリカの社会心理学者であるロバート・ザイアンスが提唱した、「同じものに対して単純に何度もくり返し接触を重ねることでその対象に対する好意的な態度が形成される現象」のことです。ザイアンスが行った実験の内容から、単純接触効果(Mere exposure effect)、対人関係における熟知性の原則とも呼ばれています。 ザイアンスによる実験 ザイアンスが行った実験は以下のようなものでした。 大学生を対象に、卒業アルバムからラ
- 図と地の分化とは?イラストで解説図と地の分化とは? 図と地(Figure and ground)とは、デンマークの心理学者であるエドガー・ル ビンが明らかにした知覚現象のことです。人はモノを見るときに無意識のうちにまとまりをもったものとして知覚する傾向をもっています。そして、視野の中にふたつの対象が存在するとき、ひとつは形として目に映り、もうひとつはその背景を形成しているように捉えます。ルビンは背景から浮き上がって見える部分を「図」として、その背景を「地」として区別しました。そして図と地が入れ替わることで2通
- 系列位置効果とは?最初と最後は記憶に残りやすいという傾向系列位置効果とは? 系列位置効果(Serial position effect) とは、記憶の残りやすさにまつわる現象です。人が複数の項目を提示された順番で記憶しようとするとき、覚えた順番によって記憶の再生に差が出てくるというものです。最初のほうに提示された項目と、最後のほうに提示された項目は記憶に残りやすく、中間の記憶は忘れてしまいやすい傾向があるとされています。系列位置効果という名称は1990年代にドイツの心理学者、ヘルマン・エビングハウスによって名付けられました。 エビン
- ゲシュタルトの法則とは?プレグナンツの法則との違いやデザインにおける注意点を解説ゲシュタルトの法則とは? ゲシュタルトとは、ドイツ語で「全体」や「形態」を意味する言葉です。人の知覚はモノを見るときに、無意識のうちにひとつのまとまりとして捉える傾向をもっています。まとまりの中で、似ているものをグループとして捉えたり、左右対称の図形を見出そうとする傾向があり、それらはゲシュタルトの法則と呼ばれています。これはチェコ出身のドイツの心理学者、マックス・ヴェルトハイマーによって体系化された、ゲシュタルト心理学の基本概念でもあります。ちなみにゲシュタルト心理学の定義
- ジョハリの窓とは?4つの自己を分析するワークのやり方ジョハリの窓とは? ジョハリの窓とは、1955年にアメリカ・サンフランシスコ州立大学の心理学者、ジョセフ・ルフトとハリー・インガムが発表した、対人関係における気づきのグラフモデルのことです。人は4つの自己をもっているとして、4象限で図式化しました。自分が思っている自分の性格と人からみたときの印象にズレがあることに気づくことができる手法です。のちに提案者ふたりの名前を組み合わせてジョハリの窓と呼ばれるようになりました。その定義は次のとおりです。 ジョハリの窓は、「自分が知ってい
- 心理的リアクタンスが教えてくれる、人が反発したくなるメカニズム心理的リアクタンスとは? 心理的リアクタンス(Psychological reactance)とは、1966年にアメリカの心理学者であるジャック・ブレームが提唱した心理学理論で、人は自分が自由に選択できると思っていることに対して制限や強制をされてしまうと、抵抗や反発感情が生じる現象のことをさします。リアクタンスの語源は抵抗や反発を意味するリアクトという物理用語です。 この現象にはどのような心理的な背景があるのでしょうか。人は生まれながらにして、自分の行動や選択は自分自身で決め
- 未完了のタスクが人の脳にもたらすツァイガルニク効果とは?ツァイガルニク効果の心理学的な背景 ツァイガルニク効果(Zeigarnik effect)とは、未完了のタスクが人の脳に強い関心を引き起こす現象のことをさします。人は自分が達成できた事柄より、達成できなかった事柄や中断した事柄のほうが記憶に残りやすい傾向をもっています。またあるタスクを完了する前にやめてしまった場合、タスクが頭の中に残り続けてそれを完了することが強く求められるというのです。この現象は発見した心理学者の名前にちなんで、ツァイガルニック効果、ゼイガルニク効果、ゼイ
- 人は「損失を嫌う」心の法則、プロスペクト理論について行動経済学の基礎・プロスペクト理論とは? プロスペクト理論(Prospect theory)とは、「富をめぐる人の心理」について分析した意思決定理論で、行動経済学の基礎に位置づけられる有名な研究です。プロスペクトは英語で見込みや可能性を意味する言葉で、人は不確かなリスクのある状況下では利益や損失に対する意思決定に認知のバイアスがかかりやすくなることが指摘されています。私たちは「利益はできるだけ早く確定したい」と願う一方で、「損失は先送りしたい」と考える傾向をもっており、得をし
- 代表性ヒューリスティックとは?典型的イメージによる認知のバイアスヒューリスティックは行動経済学における意思決定理論 ヒューリスティック(Heuristic)とは、コンピュータ・サイエンスではアルゴリズム、行動経済学では意思決定をするときの理論を意味する言葉です。人は選択や意思決定をするとき、自分の経験則にもとづいて直感的な確率論で答えを出そうとする傾向をもっています。ヒューリスティックには種類があり、中でも重用視されているのが代表性ヒューリスティック(Representativeness heuristic)です。順を追って説明しましょう
- 対比効果とは?人が何かを評価するときに比較対象があると判断しやすい心理の活用術対比効果とは?比較対象が変わると、その評価や印象に変化が生じる現象 対比効果とは、人がものごとを評価する際に、同じものでも比較対象が変わると、その評価や印象に変化が生じる現象のことです。たとえば同じ色でも、背景の色が違うと明るさや彩度が違って見えたり、同じ大きさのアイテムでも、周囲の比較物の大きさが変われば相対的な見た目の大きさが異なって映ります。また猛暑の炎天下で冷たい飲みものを飲むと、気温と飲みものの対比でのどごしの冷たさがよりいっそう際立って感じられることがあるでしょう
- 人が自分の能力を過大評価してしまうのは「平均以上効果」のせい?平均以上効果とは?自身を過大評価してしまう心理傾向 平均以上効果とは、「自分は他の人と比べて平均以上である」と過大評価してしまう心理傾向をさします。別名「レイク・ウォビゴン効果」とも呼ばれています。この名前はアメリカの執筆家であるギャリソン・キーラが作品『レイク・ウォビゴンの人々』で描いた架空の村「レイク・ウォビゴン」の記述に由来しています。『レイク・ウォビゴンの人々』は、村の住民は容姿が平均以上の美男美女であり、彼らの子どもたちも平均以上に優れているなどの「錯覚した意識をも
- ゴルディロックス効果とは?真ん中の選択肢に人気が集中してしまう理由ゴルディロックス効果とは?多くの人が無意識のうちに真ん中の選択肢を選んでしまう傾向 ゴルディロックス効果とは、選択肢が3つあった場合、多くの人が無意識のうちに真ん中の選択肢を選んでしまう傾向があるという心理現象のことです。たとえば同じ商品を異なる3つの価格帯で販売すると、真ん中の価格帯の商品が最もよく売れる傾向があります。1500円、1200円、980円と3つの価格のお弁当が並んでいたとしたら、いちばんよく出るのは真ん中の1200円になります。 日本ではゴルディロックス効果は
- シャルパンティエ効果とは? 人の知覚と物理的な世界にズレを生む心理現象シャルパンティエ効果とは? シャルパンテイエ効果(Charpentier effect)とは、”重さに対する感覚”が“見ための大きさ”に影響されて、体積が大きいものを軽く、小さいものを重いと感じてしまう心理的な錯覚のことです。たとえば同じ重さの大きな箱と小さな箱をそれぞれ持ち上げたとき、物理的に重さが等しい物であっても、私たちは視覚的に大きく見える箱のほうを軽く感じ、小さい箱のほうを重たく感じてしまいます。これは同じ質量の小さな物体と比較したときに大きな物体のほうの重さを過小
- ストループ効果とは?色と文字が一致しないと脳が混乱するのはなぜ?ストループ効果と、逆ストループ効果とは? ストループ効果(stroop effect)とは、色から得られる情報と文字から得られる情報が一致せずにくい違って表示されている場合、情報を処理して理解するために時間がかかり、すぐに反応することが難しくなる現象のことです。 たとえば赤インクでプリントされた「赤」という文字を呈示されて、「文字の色を答えてください」と聞かれたら、私たちはすぐに「赤です」と答えることができるでしょう。しかし、赤インクでプリントされた「青」という文字を呈示され
- ディドロ効果とは?身の回りのものを一新したくなる心理効果ディドロ効果とは? ディドロ効果(diderot effect)とは、新しく購入した商品やサービスによって理想的な価値を得たとき、その価値に合わせてこれまでの生活環境や身の回りのものを一新したくなるような、連鎖的な消費喚起を生じさせる心理現象のことです。 たとえば何か新しいものを購入したとき、その商品に合わせてほかのものも一緒に買い替えたという経験はありませんか。これまでもっていなかったような少し高価なソファが気に入って新しく購入してみたところ、今まで部屋にあったカーテンやほ
- スノッブ効果とは?他人と被るのは嫌という心理が需要に与える影響スノッブ効果とは? スノッブ効果(snob effect)とは “他の人が持っているものと同じモノは欲しくない”という心理から、大勢の人が所有するモノに対して個人の購買意欲や需要が減少してしまうという現象です。主に行動経済学やマーケティングの領域で用いられている用語です。 提唱したのは、アメリカの理論経済学者であるハーヴェイ・ライベンシュタインです。彼が1950年に発表した論文「消費者需要理論におけるバンドワゴン効果、スノッブ効果、及びヴェブレン効果(Bandwagon, S
- 心の奥に眠る「深層心理」とは?本音がわかるニューロマーケティング人に大きな影響を及ぼす深層心理とは? 深層心理とは、心の表面上(表層心理)では気付かない、つまり無意識に存在する心理状態です。深層心理は自覚しづらく、心の奥底に存在するとされています。 深層心理に関する研究や学問を「深層心理学」と呼びますが、この分野ではジークムント・フロイトやカール・グスタフ・ユングなどの研究者が活躍しました。彼らは、深層心理が人間の行動や決定に大きな影響を及ぼしているという発見をしたのです。この発見は、心理学の分野だけでなく、文学・哲学など多岐にわたる分野
- メンタルモデルとは?ユーザー心理の調査方法や活用シーンを解説メンタルモデルとは? メンタルモデルとは、個人の頭の中に存在する実世界に対する認識や解釈に関する認知モデルで、認知心理学の用語です。メンタルモデルは個人の過去の経験などに結びつき、価値観に基づいてできあがるものとされています。 たとえば「犬は可愛い動物」というメンタルモデルを持っている人もいれば、「犬は怖い動物」というメンタルモデルを持っている人がいます。後者の場合、もしかすると子どもの頃、犬に追いかけられて噛まれた経験があるのかもしれません。この違いは、今まで犬とどのように